Bスポット療法とは

Bスポットとは、上・中・下の3つに分類される咽頭の中の『上咽頭(鼻の奥)』を指すもので、この部位に消炎効果を有する塩化亜鉛の溶液を塗布する治療をBスポット治療といいます。

この治療は、上咽頭に炎症がみられる場合に行われるもので、咽頭炎(喉風邪)、後鼻漏、鼻や喉に異常や違和感を訴えている患者様によく行われます。ちなみに上咽頭の炎症を抑える治療はその他に、薬物療法(抗生物質 など)やネブライザー療法(噴霧状の薬剤を呼吸と一緒に鼻の奥や気管などに送り込んで、炎症部位に浸透させる)といったものがありますが、このような治療とBスポット治療の大きな違いは、炎症を起こしている部分へダイレクトにアプローチする(消炎効果を有する塩化亜鉛の溶液を塗布する)ということです。

治療時は、塩化亜鉛を浸した綿棒と捲綿子という特殊な器具を鼻もしくは口の中へ挿入していき、患部に塗っていきます。その際はヒリヒリとした痛みがありますが、これはピンポイントに薬がしっかり効いている証でもあります。時間は1分ほどで済みます。週1回、合計10~15回程度通院していただきます(通院回数は症状によって異なります)。

Bスポット療法の注意点

Bスポット治療では、上咽頭の炎症が強い方ほど、薬が沁みて痛みが出ます。痛みが強い方では、数時間~翌日まで痛みが残る場合もあります。しかし、多くの方は治療を続けていくうちに痛みや出血の程度も改善していきますので、中断せず治療を継続することが大切です。

治療を行った直後に鼻水や痰が数時間くらい続くことがありますが、これは上咽頭の粘膜が薬で刺激を受けて起こるもので心配はありません。また、塩化亜鉛溶液を飲み込むと胸焼けがおこることがありますが、これも数時間で改善することがほとんどです。

また、治療をしている期間中一時的に薬を塗る前よりも症状が強くなったり、頭が重く感じたり顔が腫れぼったくなるといった症状が出る方もいます。

白金高輪耳鼻咽喉科クリニック
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